飯田城(長野県白馬村神代飯田)
宮坂武男『信濃の山城と館 第7巻 安曇・木曽編』(戎光祥出版)に「今では山深い所に忘れられたようにあるが安曇地方を代表する城の一つとしてあげられる城と言えよう」とあります。
ネットを探すと東の秋葉神社から入って稜線をたどり、秋葉山砦を経由する道筋が紹介されているのですが、詳しい情報がないので行ってみました。
いつものごとく、iPhoneアプリのGeographica(https://geographica.biz/)で記録したトラックを示します。2枚のスクリーンショットを1枚にしてあります。
神社への道がわからなくてさまよったあげく、ほとんど直登してしまいました。神社に到着してみると南側に延びる道が。上の地図でGの地点が本当の登り口になります。ここではあくまでも道案内になるよう、Gの地点から紹介していきます。
ここがスタートになる地点。国道148号から旧道に入ってJR大糸線の下をくぐります。
くぐった先で沈砂池の堰堤に突き当たるので、右折して堰堤沿いに北に向かい、さらに突き当たったところで西に曲がります。少し登ると、
神社の鳥居があります。ここからはつづら折りの道をひたすら上っていきます。
神社に到着。この裏から尾根筋を登っていきます。
神社の裏にはNHKのテレビアンテナがありました。さて、登路は、
こんな感じです。初めはゆるやか。登り始めてほどなく、
堀切りが現れてここから秋葉山砦。
次々に現れる堀切を越えて、少しきつい傾斜を頑張って登ります。
なにかのアンテナを右に見つつ、さらに登ると、
初めのピーク、1013.6メートル三角点に着きました。
さっきから写真を見ていておわかりでしょうが、クヌギかなんかの木が地を這うようにはえていて、行程中ずっと苦しめられます。
ここから先も起伏はゆるやかなんですが、とにかく木の枝がうっとおしい。「藪漕ぎ」ならぬ「木漕ぎ」のおもむきです。まあとにかく、わしわしと進んでいくと、
たぶんここらが二重の堀切で、ここから飯田城。
前掲書によると、これは堀切というより、ここの郭の横堀で、延長100メートルに及ぶそう。
少し下るように進むと、
飯田城主郭のある稜線が目の前に。
これもどこから取っつけばいいのかよくわからなくて適当に登りました。
まず目につくのが、
きれいな横堀。写真だとかなりわかりにくいですが。
前掲書でいうA地区のほうへ行きました。
きれいな二重の堀切。
こんなにきれいに二重堀切が見えるのは珍しくて、つい何枚か撮ってしまいました。
小さな郭がたくさんあります。
主郭。何もないですね。
報告は以上です。
以下はおまけ。
山中ではニホンジカのものらしきフンをよく見ました。
GとSを結んでいる道は松本市と新潟県糸魚川市を結ぶ千国街道の一部だそう。
庚申塚もある。